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第113章 （過去３）

中年男性はニコッと微笑んでサイフを受け取り

「ありがとう。わざわざ持ってきてくれて」　

「いえいえ。こんなことくらいでお礼なんて」

まりんは小さく手を振った。

「はい」

中年男性はまりんの目の前に札束を出す。

まりんは驚いて

「これ。。。は？」

中年男性はサイフをポケットに入れて

「サイフを拾った人は中身の金額の一割をもらえる権利があるんだよ」

「知ってますけど、私は拾ったわけではないので」

すると、中年男性は強引にまりんの手に札束を握らせて

「まあ、そう言わず取っといて」

「でも。。。。。」

中年男性は苦笑して

「変な話さ、トイレに置いてあったサイフの中身を抜き取る悪い奴もいるじゃん。でも、君はお金に手をつけずに持ってきてくれたから」

まりんは手の中の札束を見つめて

「でも、こんなにたくさんはいただけません」