この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真夏の夜の夢
第9章 第八夜
健介が女に興味がないかと言えばそうでもなく
これでも学生時代はかなりモテていて
二股で女と遊んだものだ。
何よりも他の男に比べてナニがデカイのだから
一度抱いてやれば女は健介の虜になった。
しかし、調子に乗ったのがいけなかった。
コンドームなどの避妊具を使うのがイヤで
いつも生で挿入して
とどめに思いっきり中だしをしていたものだから
当時から釣りが趣味だった健介は
ある夜、釣り先で
ゆきずりでセックスをした女を孕ませてしまった。
互いにスマホの連絡先しか教えていなかったので
数ヵ月後、彼女から妊娠したと聞かされて
知らぬ存ぜぬを決め込み
スマホも解約して女との関わりをすべて消してしまった。
『あの女はどうしているかな?』
まあ、産むなり堕ろすなり好きにしろってんだ。
中だしをしたのは悪かったが
あの女だって中に出されるのが満更でもなかったじゃないか
それに、ずいぶんと遊んでいる女だったみたいだし
腹の中の子が俺の子供だと決まった訳じゃないだろうしな。
おっと…嫌なことを思い出してしまった。
いかん、いかん!
今は釣りの事だけに集中しなければ…
終業のチャイムが鳴ると共に
健介は意気揚々とマイカーに飛び乗った。