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妻の弟の妻〜夫の姉の夫〜
第4章 必然の偶然
『は、華さん…』
「華って呼んで?二人だけの時は…」

『駄目だ。裏切れないよ。』
「そんなに我慢しているのに?」

私を払いのけないということは、嫌じゃないということ。
お義兄さんを守るのは薄皮に削ぎ落とされた理性だけだ。

その理性を薄く削ぎ落としたのはお義姉さん、あなた自身だよ。
あなたが悪いの。こんなに魅力的な人を野放しにするんだから。
だから…私がこれからその理性を壊します。

『っ…。』
「私、分かるよ?お義兄さんの辛さ…私も一緒だから。」

今度は首に手を回し、唇が触れるか触れないかの距離でお義兄さんを見つめた。
お義兄さんの鼻息を感じる。
私に興奮してくれているんだ。

…我慢しないで。貪るようなキスを落として。
私とあなただけのとびきりイケナイ秘密…共有したいの。
私はあなたに一歩踏み出した。
今度はあなたから踏み出してよ。じゃなきゃフェアじゃない。

私はそっと控えめに口を開けて舌を出した。

早く…私の舌を啜って。口内を犯して。
今はそれだけでもいいから、これ以上オンナに恥をかかせないで。


キスをねだって待っていると、突如後頭部を押さえつけられ、岩が落ちてくるような勢いでキスが降ってきた。

息ができない程の激しいキス。
あぁ、嬉しい。性欲に満ちた貪るようなキス。それが欲しかったの。
私だって女。求められたいの。

たまらず漏れる吐息すら啜られる。
溢れ出すほどに強烈なオスの性欲。お義兄さんの醸し出すオスのフェロモンに私は腰が砕けた。


今、あなたに子を産めと命令されたなら、本能で従ってしまいそう。


そう思わせる程に猛々しくて、脳まで溶かされそうなキス。
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