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妻の弟の妻〜夫の姉の夫〜
第6章 狂う歯車と動く歯車
なんでこうなるんだ…。

こんな事にならないために…頭を冷やすために外に出たのに…。


本当に身体だけが目的なら…結婚なんてするわけねぇだろ。
子ども3人も授かるわけないだろ。
…なんで分かってくれないんだ。



よく聞く女心が分かってないという言葉。

でも、男心が分かってないという言葉はほとんど聞かない。


それは男が我慢してばっかりで、女は自分を察して欲しいというわがままを恥ずかしげもなく主張してるだけじゃないだろうか…。
そもそも性別が違うのに、察することなんて無理だろ。

少しでも俺の心も察しようとしてくれているならまだしも…なんで俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだ。

いや、察するという事は難しいんだから、やっぱりお互い口に出さなきゃ分かんないんだ。
最近は会話も減っていたんだ、お互い考えていることが通じるわけな…。







ふと脳裏に浮かんだのは、華とその言葉。

…私、お義兄さんの気持ち分かるよ…








あずさよりも華の方が俺の気持ちを考えてくれているじゃないか…。






先に出逢えていれば…







馬鹿か。何を考えているんだ…俺は。
くそっ…。









あずさを裏切っておいて…子どもたちを裏切っておいて…こんな自分勝手に振る舞っている自分が…一番嫌いだ。
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