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妻の弟の妻〜夫の姉の夫〜
第6章 狂う歯車と動く歯車
私たちはタクシーを拾った。
車中での会話はなく、ただ手を握って寄り添い、ラブホテルの近くでタクシーを停めて降りた。




もはや迷いはなかった。
私はあっきーの手を引いてラブホテルに入室し、隣同士座ってベットに腰を降ろした。


「あっきー…何があったの?」
『…帰って寝ようとしたら…あずさはまだ起きててさ。
身体目当てなんじゃないかって言われちゃったよ…ハハッ。
…休みの日も家事やって子どもたち3人遊びに連れて行って…料理も作って…。
少しでもあずさに休んでもらおうって頑張ってきたのに…たまにセックスに誘うとこれだもんな。
俺、バカみてぇだ。期待しすぎてたのかな…。

なんか俺はただの都合のいい同居人か動くATMに思われてるんじゃないかって感じたら…息が詰まりそうで…。
フフッ…なんか…頑張ることに疲れちゃったよ…。』

自嘲気味に笑ったあっきーの表情は本当に悲しそうだった。

休みの日に家事も全部やって子どもたちも遊びに連れて行く?
あっきーはそこまでしてたの?お義姉さんの休みを作ってあげるために?



ウチの旦那なんて…食器の片付けすらやろうとしない。子どももいないのに。


なんで…なんでお義姉さんはこんなに一生懸命尽くしてくれる人を平気で傷つけられるの?
贅沢すぎる。わがままにも程がある。
身体目当てでそんなに頑張る男がいるか。
身体目当てなら…1回セックス断ったらそれで捨てられるんじゃないの?
なんでそんな事も分からず…平気でそんな事を言うの?




お義姉さんのことは好きだけど、あっきーからそんなに愛されているという嫉妬心が込み上げ、こんなに尽くしてくれるあっきーを苦しめているお義姉さんに怒りが湧いた。

私はあっきーを癒してあげたいと思って、あっきーの顔を胸元に押し当てるように抱きしめた。
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