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治安部隊
第4章 本当のハジメテ
『金子さん…。
私、おかげで高校も卒業できる。今までありがとうね。』
「何だよ急に改まって。家族だろ?気にするな。」
私は高校の卒業祝いとして、金子さんにディナーに連れてきてもらっていた。
この4年で分かったことは、金子さんはお金持ちだということ。
お母さんとは幼なじみで、お母さんの2個歳下だということ。
ただ、金子さんは何の仕事をしているのか聞いても、頑なに教えてくれなかった。
これだけお金を持ってていい車にも乗っているんだから、きっと何かの社長なんだろうけど、絶対に教えてくれない。
聞いても「そんなことは知らなくていいんだよ。」と言われてばかりだった。
夕食を終えて帰宅する途中。
私は心の中に秘めていた気持ちをぶつけた。
『金子さん。車止めて。
ひとつ、私のお願いを聞いて欲しいの。』
「ん?なんだ、珍しいな。言ってみな?」
『私にセックスを教えて欲しいの。』
「…ダメだ。」
『なんで?私、もう18だよ?
あれから今日まで、彼氏なんていないし、エッチもしてない。金子さんがいつも側で守ってくれてたから。』
「家族なんだ、当たり前の事だよ。」
『前に言ったよね?好きな人だけに言えって。
ずっと我慢してたけど、もう我慢したくない。
私、金子さんが好き。あの日からずっと金子さんだけが好きなの。
あの日、レイプされてから私の傷は消えてない…。
だから…だから金子さんが塗り替えてよ…。私の本当のハジメテは…金子さんがいいの…。』
「…。じゃあ、その前に残酷な話をしようか。」
『えっ…。』
「千里ももう高校を卒業するし、いい頃合いだ。
いつも聞きたがっていた俺の仕事の事を話そう。」
『金子さんの仕事…。なんでそれが残酷な話になるの?』
「…行けば分かる。」
そう言った金子さんの横顔は、いつか見たように冷たい横顔で、悲しそうだった。
私、おかげで高校も卒業できる。今までありがとうね。』
「何だよ急に改まって。家族だろ?気にするな。」
私は高校の卒業祝いとして、金子さんにディナーに連れてきてもらっていた。
この4年で分かったことは、金子さんはお金持ちだということ。
お母さんとは幼なじみで、お母さんの2個歳下だということ。
ただ、金子さんは何の仕事をしているのか聞いても、頑なに教えてくれなかった。
これだけお金を持ってていい車にも乗っているんだから、きっと何かの社長なんだろうけど、絶対に教えてくれない。
聞いても「そんなことは知らなくていいんだよ。」と言われてばかりだった。
夕食を終えて帰宅する途中。
私は心の中に秘めていた気持ちをぶつけた。
『金子さん。車止めて。
ひとつ、私のお願いを聞いて欲しいの。』
「ん?なんだ、珍しいな。言ってみな?」
『私にセックスを教えて欲しいの。』
「…ダメだ。」
『なんで?私、もう18だよ?
あれから今日まで、彼氏なんていないし、エッチもしてない。金子さんがいつも側で守ってくれてたから。』
「家族なんだ、当たり前の事だよ。」
『前に言ったよね?好きな人だけに言えって。
ずっと我慢してたけど、もう我慢したくない。
私、金子さんが好き。あの日からずっと金子さんだけが好きなの。
あの日、レイプされてから私の傷は消えてない…。
だから…だから金子さんが塗り替えてよ…。私の本当のハジメテは…金子さんがいいの…。』
「…。じゃあ、その前に残酷な話をしようか。」
『えっ…。』
「千里ももう高校を卒業するし、いい頃合いだ。
いつも聞きたがっていた俺の仕事の事を話そう。」
『金子さんの仕事…。なんでそれが残酷な話になるの?』
「…行けば分かる。」
そう言った金子さんの横顔は、いつか見たように冷たい横顔で、悲しそうだった。