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第1章 イラナイ　ワタシ

オトコをとっかえひっかえする母のせいで家になかなか帰れない。
情緒不安定で成績も悪く、自分の殻に籠ってしまっている私。

ワタシはお母さんにも愛してもらえないようなイラナイ子なんだ。
いっそ死んでしまいたい。
お父さんがいてくれたら違ったのだろうか。

幼稚園の頃、お父さんに肩車してもらったり、遊んでもらっている子が心底羨ましかった。
寂しかった私はお母さんに「なんで私にはお父さんがいないの？」と聞いた。
私の質問に母は烈火の如く怒り、私をぶった。
「あんたにお父さんなんていないのよ！そんなハナシ、二度としないで！」
その日から私にとってお父さんは憧れと禁忌が共存する存在になった。

なんで…なんで私にはお父さんがいないの？
私がいけないの？どうして？
誰か‥.誰か私を抱きしめてよ。
誰か私を愛してよ…。
寂しいの。