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治安部隊
第2章 ワタシノ ハジメテ
中学2年生の秋。

今日もお母さんはオトコを連れてきた。

このオトコの人は初めてじゃない。
何度か見た事がある。
珍しく私に話しかけてくる人だったから覚えてる。
スーツ姿のオシャレな人で、お母さんよりは年下っぽい。

「やぁ。元気?」
『…ごゆっくり。』
「ハッ!つれねぇなぁ。ま、無理もないか。キミにとっちゃ俺は邪魔者だもんな。」
「俊樹くん、ほら早く入って。千里、ちょっと外に行っといで。」
「悪りぃな。お嬢ちゃんは用事が終わったらお詫びにご飯おごってやるよ。」
『…結構です。』
「え〜アタシは?ほらほら俊樹くん、早く。」
「…あ、ああ。」

ガチャン…カチッ!

まただ…胸だけじゃなく心まで締め付けられる。苦しい。

私は近くの公園に行き、一人で時間を潰した。
誰もいない。暗い。私の周りには何もない。
私は何のために生きているの…?

「お、ココだったか。ほら、行こう。」
『えっ?あっ…』
「ほら、乗りなよ。飯おごってやる。」

『…ほっといて下さい。』
「やだ。構ってくださいって顔に書いてあるから。ほら行くぞ。飯食ったら送り届けてやるから。」

そう言うオトコの人の近くには高そうな車。
私はしぶしぶ助手席に乗った。
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