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治安部隊
第2章 ワタシノ ハジメテ
『…ッッ!ごめんなさい。』
「いいんだ。言いたくなかったら何も言わなくていい。
言いたかったら思いっきり言えばいい。
泣きたかったら好きなだけ泣けばいい。
まだ中学生なんだろ?子どもが大人に遠慮するな。」

『…っ。お…かあ…さんっ…うう…』
壊れかけていたココロは、すんでのところで金子さんが抱きかかえてくれた。

溢れる思いが涙となってこぼれ、少し楽になった。

「少しは楽になったか?」
『すみません。ありがとうございました。』
「今度からこの公園に来る時は俺に連絡しな。」
そう言って金子さんは連絡先を私にくれた。

「じゃあ、またな。」

…行かないで。帰りたくない。

「…ダメだ。帰りな、千里ちゃん。
こんな時間まで外にいたら、変な男に連れていかれるぞ。」
声に出ていた?
『じゃあ…金子さんが連れて行ってよ…。ひとりはイヤなの…。』

「…今度な。親がいるだけマシなんだよ…。それに…君はちゃんとお母さんに愛されてる。自分ではまだ気付いてないだけだ。じゃあな。」


行ってしまった。
私が…愛されている?お母さんに?
意味が分からない…。

去っていく金子さんの背中はどこか寂しそうだった。
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