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彼と私の秘密
第2章 マンネリ打破
「さっきはありがとうございました。イった後に隣に男の人が帰ってきて、慌てて車を出しちゃいました。とても気持ちよかったので、また時間が合えばエッチな命令して欲しいです」
そう文章を打ってバンさんに送信した。
彼が満たしてくれないのなら、他でこういうことしたっていいよね。リアルで会っているわけでもないんだしといい訳めいたことを考える。やましいと思っているからいい訳を考え、自分がやましいと思うのならそれは浮気に近いとも思うのだが目をつむった。
そんなことを考えながら待っていると、お皿の上に黄色くしっとりとしたフレンチトーストが運ばれてきた。
卵と牛乳でふやふやになった食パンをじっくり焼いて、たっぷりの蜂蜜をかけたフレンチトーストが私の大好物だ。
彼の数少ない料理のレパートリーの中で熱心に試行錯誤が繰り返され、私好みに作れるようになった唯一の品ともいえる。
私と喧嘩した日や私が不機嫌な時、疲れている時に彼が出してくれる定番メニューとなっている。
砂糖もたっぷりと入れているのでカロリーは怖いが、これが出てくるとたいていのことは許してしまえる程、彼のフレンチトーストには抗えない力があった。
これが出てきたということは、昨夜のことを悪いと思っているのだろう。私は怒っていますという面持ちでフォークなどが用意されるのを見守っていた。
最後に置かれたマグカップからコーヒーとミルクの甘い香りが立ち上っている。私はまずそれを手に取って一口飲んだ。
温度を調整してくれたのか程よく温くなっていて、滑り降りた液体はじんわりと胃を温める。
フレンチトーストをナイフで切り分け、フォークで口に運ぶ。
舌に甘く優しい味がふんわりと広がり、噛めば柔らかな歯触りにとろけてソファーにもたれかかってしまった。
「ゆり、昨日はごめんね……」
私の隣に座りそういって頭を下げた彼を見つめながらなんていおうか迷った。
簡単に許せることではなかった。立たなかったのも、イってしまったのも生理現象なのだから仕方ない。問題はその後だった。なんで、すぐにすやすや一人で寝てしまったのか。
そう文章を打ってバンさんに送信した。
彼が満たしてくれないのなら、他でこういうことしたっていいよね。リアルで会っているわけでもないんだしといい訳めいたことを考える。やましいと思っているからいい訳を考え、自分がやましいと思うのならそれは浮気に近いとも思うのだが目をつむった。
そんなことを考えながら待っていると、お皿の上に黄色くしっとりとしたフレンチトーストが運ばれてきた。
卵と牛乳でふやふやになった食パンをじっくり焼いて、たっぷりの蜂蜜をかけたフレンチトーストが私の大好物だ。
彼の数少ない料理のレパートリーの中で熱心に試行錯誤が繰り返され、私好みに作れるようになった唯一の品ともいえる。
私と喧嘩した日や私が不機嫌な時、疲れている時に彼が出してくれる定番メニューとなっている。
砂糖もたっぷりと入れているのでカロリーは怖いが、これが出てくるとたいていのことは許してしまえる程、彼のフレンチトーストには抗えない力があった。
これが出てきたということは、昨夜のことを悪いと思っているのだろう。私は怒っていますという面持ちでフォークなどが用意されるのを見守っていた。
最後に置かれたマグカップからコーヒーとミルクの甘い香りが立ち上っている。私はまずそれを手に取って一口飲んだ。
温度を調整してくれたのか程よく温くなっていて、滑り降りた液体はじんわりと胃を温める。
フレンチトーストをナイフで切り分け、フォークで口に運ぶ。
舌に甘く優しい味がふんわりと広がり、噛めば柔らかな歯触りにとろけてソファーにもたれかかってしまった。
「ゆり、昨日はごめんね……」
私の隣に座りそういって頭を下げた彼を見つめながらなんていおうか迷った。
簡単に許せることではなかった。立たなかったのも、イってしまったのも生理現象なのだから仕方ない。問題はその後だった。なんで、すぐにすやすや一人で寝てしまったのか。