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ホップステップ
第8章 修羅場
「もしもし?」
会社で事務処理をしていると見知らぬ番号から着信がある
相手は黙ったままだ
間違い電話かな
切ろうとすると微かに声が聞こえる
「松下正樹の妻ですけど、、、。」
幸子は青くなる
まっつんの奥さんだ
急いでブースを出て廊下に移動した
「あ、あのぉ、、、。」
慰謝料やら泥棒猫やら不吉な言葉が次々駆け巡る
「夫のことで折り入ってお話ししたいことがありまして。」
やばい
終わった
幸子は松下との今までを思い返す
やましいことは、、なくもないが
昼休み
会社を出てカフェで待ち合わせる
午後から新しいアダルトグッズについてのミーティングがあるというのに
幸子はそれどころではない
修羅場だ
どうしよう
彰に電話しようか
今から奥さんに刺されるのかな
カフェに着くと一番奥の席の女性がわざわざ立って会釈をする
幸子も慌てて一礼した
午後からのミーティングの事など吹き飛ぶ
席に座る
お互いにコーヒーを頼んだ
向こうが切り出す
「松下はご存じの通り、頭の手術を受けました。一部記憶が欠けました。」
幸子は泣きそうになる
やっぱりそうなんだ
「私たちのことも全く覚えていません。仕事は辛うじて出来てるみたいですが、いつも家でぼーっとして目もうつろで。」
「わ、私になぜ連絡を、、」
「手当たり次第に正樹のアドレス帳に入っている連絡先にあたっています。あの人が何か思い出すならと。」
「そ、そうですか。」
どうやら不倫のことはばれていないらしい
幸子はホッとする一方、松下の容態を聞いて不安になる
「幸子さん、あの人に会ってやってくれませんか。」
「お役に立てるかどうか、、」
「あの人に少しでも何か思い出してほしいんです。私、このままじゃいたたまれない。」
奥さんは泣き出した
幸子もつられて泣いてしまう
会社に戻ってミーティングに参加する
形は柔らかい方がいいか、ぶつぶつさせて摩擦を付けるのがいいか議論が展開される
バイブ機能も追加されることになった
それぞれに完成モデルが配られる
いびつな形
バイブ機能も強弱が変化できる性能だ
幸子は松下のことが頭から離れなかった
完成モデルをバッグに入れ、退勤する
会社で事務処理をしていると見知らぬ番号から着信がある
相手は黙ったままだ
間違い電話かな
切ろうとすると微かに声が聞こえる
「松下正樹の妻ですけど、、、。」
幸子は青くなる
まっつんの奥さんだ
急いでブースを出て廊下に移動した
「あ、あのぉ、、、。」
慰謝料やら泥棒猫やら不吉な言葉が次々駆け巡る
「夫のことで折り入ってお話ししたいことがありまして。」
やばい
終わった
幸子は松下との今までを思い返す
やましいことは、、なくもないが
昼休み
会社を出てカフェで待ち合わせる
午後から新しいアダルトグッズについてのミーティングがあるというのに
幸子はそれどころではない
修羅場だ
どうしよう
彰に電話しようか
今から奥さんに刺されるのかな
カフェに着くと一番奥の席の女性がわざわざ立って会釈をする
幸子も慌てて一礼した
午後からのミーティングの事など吹き飛ぶ
席に座る
お互いにコーヒーを頼んだ
向こうが切り出す
「松下はご存じの通り、頭の手術を受けました。一部記憶が欠けました。」
幸子は泣きそうになる
やっぱりそうなんだ
「私たちのことも全く覚えていません。仕事は辛うじて出来てるみたいですが、いつも家でぼーっとして目もうつろで。」
「わ、私になぜ連絡を、、」
「手当たり次第に正樹のアドレス帳に入っている連絡先にあたっています。あの人が何か思い出すならと。」
「そ、そうですか。」
どうやら不倫のことはばれていないらしい
幸子はホッとする一方、松下の容態を聞いて不安になる
「幸子さん、あの人に会ってやってくれませんか。」
「お役に立てるかどうか、、」
「あの人に少しでも何か思い出してほしいんです。私、このままじゃいたたまれない。」
奥さんは泣き出した
幸子もつられて泣いてしまう
会社に戻ってミーティングに参加する
形は柔らかい方がいいか、ぶつぶつさせて摩擦を付けるのがいいか議論が展開される
バイブ機能も追加されることになった
それぞれに完成モデルが配られる
いびつな形
バイブ機能も強弱が変化できる性能だ
幸子は松下のことが頭から離れなかった
完成モデルをバッグに入れ、退勤する