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ハーレムに咲く華達
第4章 フロリーナ
夜になり、侍女達が騒ぎ出す。

「何事です?」

「フロリーナ姫。今夜の皇太子様のお召は、貴女様に決まりました。」

「ええ、そうでしょうね。」

「えっ?」

侍女は驚いていたけれど、昼間あの人は、私を自分のモノにすると言っていた。

それに逆らう気持ちはない。


「それでは、浴室にお入りになり、身を清めましょう。」

「ええ。」

浴室は、私の部屋に備えられていた。

これが、後の皇帝の妃になる特権。

私はここに連れて来られて、よかったのかもしれない。

服を脱いで裸になり、浴室に入る。

そのまま浴槽に入って、ただ黙っていた。


そして又、侍女達が騒ぎ始めた。

「どうしたの?」

「それが……」

侍女の後ろから、驚くことに皇太子が現れた。
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