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エイコー五霞餅ぷらざ
第1章 1

海沿いの道を歩いていくと、やがて視界が開けて海が見えた。海に浮かぶ石廊崎灯台は相変わらず巨大で、その周りには巨大な海が広がっていた。過去形だ。今は赤茶けた海底しかない。しかし「エイコー五霞餅ぷらざ」が着ているセーラー服にはジェル状の海水が含まれている。巨大なプリーツスカートは、そう、クラゲのようだった。私は防波堤からところどころ水がたまった地面を歩いて「エイコー五霞餅ぷらざ」に近づく。「エイコー五霞餅ぷらざ」は目を閉じていた。眠っているのか死んでいるかわからない。私は「エイコー五霞餅ぷらざ」を見上げる。
そのときだった。
「エイコー五霞餅ぷらざ」が動き出した。
――あ、起きてるじゃん! やっぱり生きてたんじゃない。ねぇねぇ、「エイコー五霞餅ぷらざ」ちゃん、私の名前は西園玲奈っていうんだ。これからよろしくね。
「エイコー五霞餅ぷらざ」はセーラー服の袖口から触手のようなものを出して私を叩いた。
――痛っ……。
――うるさい、近寄るな。――えー、酷いよぉ、せっかく友達になろうと思ってるのに。
――黙れ、消えろ、どっかに行け。
――わかった、じゃあ、また明日来るね。
私は笑顔を作って「エイコー五霞餅ぷらざ」に手を振った。
――おい、待て、お前、一体何なんだ?
――何って、転校生だよ。
――転校生?
――うん、今日からこの学校に通うことになったんだ。
――…………。
――あれ、どうしたの?
――お前、名前は?
――西園玲奈。――私はエイコー五霞餅ぷらざ。
――知ってるよ。
――私は怪物体。
――それもわかってる。
――どうして、私に会いに来た?
――どうしてって、だって友達になりたいから。
――……嘘だな。
――どうしてそう思うの?
お前は敵愾心を持っている。私を調査するために接近した。教えろ。私を分析してどうする。――それは内緒。
――言え。
私は「エイコー五霞餅ぷらざ」が何を考えているのか理解できなかった。彼女は本当に宇宙人なのか、それとも地球外生命体の罠か、それとも何かの実験台か。何もわからない。ただ、これだけは言える。彼女の正体が何であれ、私たちは友達でありたい。
そのときだった。
「エイコー五霞餅ぷらざ」が動き出した。
――あ、起きてるじゃん! やっぱり生きてたんじゃない。ねぇねぇ、「エイコー五霞餅ぷらざ」ちゃん、私の名前は西園玲奈っていうんだ。これからよろしくね。
「エイコー五霞餅ぷらざ」はセーラー服の袖口から触手のようなものを出して私を叩いた。
――痛っ……。
――うるさい、近寄るな。――えー、酷いよぉ、せっかく友達になろうと思ってるのに。
――黙れ、消えろ、どっかに行け。
――わかった、じゃあ、また明日来るね。
私は笑顔を作って「エイコー五霞餅ぷらざ」に手を振った。
――おい、待て、お前、一体何なんだ?
――何って、転校生だよ。
――転校生?
――うん、今日からこの学校に通うことになったんだ。
――…………。
――あれ、どうしたの?
――お前、名前は?
――西園玲奈。――私はエイコー五霞餅ぷらざ。
――知ってるよ。
――私は怪物体。
――それもわかってる。
――どうして、私に会いに来た?
――どうしてって、だって友達になりたいから。
――……嘘だな。
――どうしてそう思うの?
お前は敵愾心を持っている。私を調査するために接近した。教えろ。私を分析してどうする。――それは内緒。
――言え。
私は「エイコー五霞餅ぷらざ」が何を考えているのか理解できなかった。彼女は本当に宇宙人なのか、それとも地球外生命体の罠か、それとも何かの実験台か。何もわからない。ただ、これだけは言える。彼女の正体が何であれ、私たちは友達でありたい。

