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第29章 教え子〜連鎖〜

「ひゃぁっ！？だ、誰っ…！？か、香菜…！？」

全裸でベンチシートに寝転び、両手両足を縛られたのが香菜だと気づき、早希は悲鳴を上げて、慌てて駆け寄る。

「か、香菜っ…？どうしたのっ！？いったい何がっ！？」

「んムゥっ…！んんっ…！ん〜！」

近づく早希に香菜が顔を向ける。香菜の口は布のようなのに塞がれていて、声を出せない状態で、香菜は必死に首を振り何かを訴えている。

「か、香菜…。いったい何が…。誰がこんなことを…。」

早希は香菜のそばに駆け寄り、布を外そうとする。

「んんっ〜！！んむっ〜！んっ〜！」

それを止めるかのように香菜は首を激しく振る。香菜の位置からは早希の後ろに静かに現れた全裸の狩野の姿が見えていた。

「２匹目の獲物がかかってくれたな…。」

狩野が早希を後ろから羽交い締めにする。

「きゃぁっ…！？な、何っ！？だ、誰なのっ…！？やめて！離して！」

日ごろから習う護身術で早希は相手を振り払おうとするが、逆にその力を利用され、後ろにあるもう一つのベンチシートに押し倒される。

「きゃぁんっ！？あっ…。か、狩野師範…。」

早希は覆い被さってきたのが、狩野であることにようやく気づく。

「狩野師範…。なんで…？ま、まさか…。香菜を…？」

呆然と早希は狩野を見上げる。そして、香菜と狩野が全裸であること、こうして自分が押し倒されてることから、考えられることは一つしかない。

「香菜を…。無理やり…無理やりレイプしたのっ！？」

「あぁっ…。理解が早くて助かるよ…。香菜を犯して、その途中でお前を呼び出すように脅したのさ…。次はお前がああなる番だ。」

「ふっ、ふざけないでっ！誰があんたなんかにっ！」

早希は必死で狩野をどかそうと足掻く。しかし、そこは男女の力の差や仮にも師範である狩野の技術力によって抑え込まれてしまう。

「足掻いても無駄だよ…。それにいいのか…？お前が抵抗すると、香菜がレイプされてる様子を映した映像をネットに上げるぞ？」

「なっ！？そんなことまで…。なんてことを…。」

「ちなみにそこでカメラが回っているからな…。お前が犯される一部始終を撮ってやるよ…。」

狩野が視線を向けた先にビデオカメラが置いてあり、レンズがこちらを向いている。

「い、嫌よっ！離しなさいっ！け、警察にっ…連絡するわよっ！そのカメラが証拠になるわよ！」