この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜が咲く頃逢えたら
第1章 なんで出逢ってしまったんだろう
「お邪魔しました」と頭を下げて、
紘子さんを引っ張るように家を出る。
「電話して?」という江川さんの声がして振り返ると、
その後ろに不機嫌そうな顔の亮平さんというオジサンが少し睨んでいた。
ジャンボさんと呼ばれていた人は、
起きてこなかった。
外に出て振り返って、
マンション名と電柱に書かれた住所表記を覚える。
少し歩いて広い通りに出て、
タクシーに乗り込む。
紘子さんは呑気にウトウト眠ってしまう。
マンションに戻って、
先にシャワーを浴びながら、
もう一度股間に触れてみる。
多分、大丈夫。
何もされてない、
丁寧に身体を洗って、
シャンプーもして出てから髪を乾かす。
リビングのソファで、
紘子さんは水を飲んでいたので、
「シャワーしてきたら?」と言うと、
ニヤリと笑ってからバスルームに消えた。
私も冷蔵庫からペットボトルの水を出して、
電気ポットで沸かして白湯にして、
マグカップに注いでから、覚ましながらゆっくり飲んだ。
シャワーから出てきて、髪をタオルで拭きながら、
「瑞樹さん、ヤッたの?
どっちと?」と、紘子さんは訳の分からないことを言った。
「えっ?
ヤッたって?」
「セックスだよ。
当たり前でしょ?
ひょっとして初めてだった?」
「やだ。
してないもん」
「だって、ほら!
ここ!」と、
私の部屋着のワンピースの胸元に指先を入れてそっと撫でる。
「これ、キスマークでしょ?
私もたくさん、つけられちゃった」と、
首筋や胸元を見せて笑った。
「してないわ。
眠ってしまって…覚えてないけど。
江川さん、何もしてないって…」
「江川さんて、痩せたオジサンの方かな?
もう1人のがっしりしたオジサンがタイプかなと思ったけど…」
「もう1人の方は泥酔されてて、
朝になって、初めて顔を見たもの」
「私は最高に気持ち良かった。
やっぱり、歳上だよね。
がっつきすぎないけど、
濃厚だし、しつこさもあるし。
何回もしちゃった」と、
ペロリと舌を出して笑った。
紘子さんを引っ張るように家を出る。
「電話して?」という江川さんの声がして振り返ると、
その後ろに不機嫌そうな顔の亮平さんというオジサンが少し睨んでいた。
ジャンボさんと呼ばれていた人は、
起きてこなかった。
外に出て振り返って、
マンション名と電柱に書かれた住所表記を覚える。
少し歩いて広い通りに出て、
タクシーに乗り込む。
紘子さんは呑気にウトウト眠ってしまう。
マンションに戻って、
先にシャワーを浴びながら、
もう一度股間に触れてみる。
多分、大丈夫。
何もされてない、
丁寧に身体を洗って、
シャンプーもして出てから髪を乾かす。
リビングのソファで、
紘子さんは水を飲んでいたので、
「シャワーしてきたら?」と言うと、
ニヤリと笑ってからバスルームに消えた。
私も冷蔵庫からペットボトルの水を出して、
電気ポットで沸かして白湯にして、
マグカップに注いでから、覚ましながらゆっくり飲んだ。
シャワーから出てきて、髪をタオルで拭きながら、
「瑞樹さん、ヤッたの?
どっちと?」と、紘子さんは訳の分からないことを言った。
「えっ?
ヤッたって?」
「セックスだよ。
当たり前でしょ?
ひょっとして初めてだった?」
「やだ。
してないもん」
「だって、ほら!
ここ!」と、
私の部屋着のワンピースの胸元に指先を入れてそっと撫でる。
「これ、キスマークでしょ?
私もたくさん、つけられちゃった」と、
首筋や胸元を見せて笑った。
「してないわ。
眠ってしまって…覚えてないけど。
江川さん、何もしてないって…」
「江川さんて、痩せたオジサンの方かな?
もう1人のがっしりしたオジサンがタイプかなと思ったけど…」
「もう1人の方は泥酔されてて、
朝になって、初めて顔を見たもの」
「私は最高に気持ち良かった。
やっぱり、歳上だよね。
がっつきすぎないけど、
濃厚だし、しつこさもあるし。
何回もしちゃった」と、
ペロリと舌を出して笑った。