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桜が咲く頃逢えたら
第2章 魔法のキスで恋に落ちた
「判る?
フニャチンでしょ?
いくら触っても舐めても、
勃たないんだよ。
その分、舐めたりするのは好きだけどさ。
だから、本当にみーちゃんのこと、
妊娠させたりは無理なんだよ」


私はびっくりしてしまって、
涙が止まってしまう。


「えっ?
ホントだ。
こうやっても…ダメか。
これじゃあ、挿入、無理だね?」と、
紘子さんが言った。


「みーちゃん、そういうこと、したことないでしょ?
触ってみたけど、
濡れないし、硬いし。
あの夜、みーちゃん、寝ちゃってたから、
僕もそのまま寝ただけ。
本当にお酒、弱いね?
紅茶にほんの少し、
ブランデー垂らしたのを間違えてみーちゃんに渡したら、
グラリとしたから、焦ったよ」


「そういえば、変な味の紅茶だなって…」


「身体がびっくりしちゃって、
遅れてるだけだと思うけど、
僕のせいでもあるから、
一緒に病院行こうね?
あ、その前に、試薬、買ってきて試しても良いけど?」


丁寧に説明されて、
思い当たることばかりで恥ずかしくなってきてしまう。


「でも、みーちゃんとなら付き合いたいと思ってたから、
連絡待ってた。
こんな形でも、また会えて嬉しいよ」と優しい顔で笑った。



「はぁ。
だったら、大丈夫そうだよね?
良かった。
瑞樹さんに何かあったら、
おじさまとおばさまに合わせる顔、ないもの」と紘子さんが言う。


「頬、紅くなっちゃってる。
ごめんなさい」と紘子さんが頭を下げる。

「でも、これじゃあ…。
瑞樹さんを悦ばせること、
出来ないでしょ?
付き合うとか、無理じゃない?」と続けるので、
私はキョトンとした顔をしてしまった。


「オトナだからね?
挿れるだけじゃなくて、
色々なこと、出来るよ?
道具とかもあるしさ。
なんなら、バイアグラもあるしさ。
子供は煩くて面倒臭そうだけど、
欲しいなら、人工授精もあるしね」

紘子さんはそれを聴いて、
ケラケラ笑う。


「あの…。
私、江川さんとお付き合いするつもりはないです」と言うと、

「えっ?
なんで?」と江川さんがガッカリした顔で言う。


「だって、まだ私、学生ですし、
江川さんのこと、何も知らないし、
年齢だって…」


そこに、亮平さんが、
「そろそろこっちに戻っても良い?」と言いながら私の隣に座った。
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