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桜が咲く頃逢えたら
第1章 なんで出逢ってしまったんだろう
「瑞樹(みずき)さん、合コンにつきあって?」と、
紘子さんから頼まれることがあった。

年齢的にはお酒、飲めないけど、
結構、みんな、飲みながら楽しそうにしてるのに驚きながら、
私だけ浮いている感じもした。


咳喘息があるから…
と、1人だけアルコールは飲まないし、
何を話して良いかも判らないし、
大学生だという男子の話もたいして楽しくもない。

大学名を言うと引かれてしまうことは判っていたから、
適当な女子大の名前を言うか、
紘子さんと一緒と言うようにしてたけど、
看護科のことを訊かれても知識がないから、
曖昧に笑ってるしかなく、
そのうち紘子さんも諦めてくれて、
誘わなくなってきた。


その代わり、2人でマンションの近くの小さなバーに、
時々行くこともあった。


ルーティンの固定電話時間の後。


紘子さんは合コンとか、
男子とのデートの後に、
「ねー。
話、聴いて?」とLINEで呼びつけるので、
私はそこに合流する。


カウンターに座って、
私だけノンアルコールのカクテルを前に、
酔い潰れそうな紘子さんの話を聴いてあげてり、
バーテンダーさんと少し言葉を交わしたりして、
連れ帰るような感じだった。


常連さんは、比較的年齢が高い男性が多かった。
特に話し掛けられることも殆どないし、
居心地が良いバーで、
少しだけ大人の気分を味わっていた。



12月になって、
イルミネーションが輝いて、
周りもウキウキしたような季節になった時のこと。


そのバーのカウンターで、
思い掛けないことを聴いた。


建物の建て替えと契約更新の関係で、2月にお店を畳むことにしたと、バーテンダーさんは言った。

お店のオーナーさんは、別にもいくつかお店を経営してるので、
自分はそっちに移ることになるだろうと。



居心地の良い場所を失う話を聴いて、
かなり寂しい気持ちになったりした。



「取り敢えず、12月27日に、
プライベートパーティーやるから、
2人とも是非、おいで?」と言われて、
紘子さんを見ると、
既に酔っ払って寝落ちしてしまっていた。


お水をたくさん飲ませて、
なんとか連れて帰りながら、
手帳のその日に、「パーティー」と記入した。
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