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桜が咲く頃逢えたら
第1章 なんで出逢ってしまったんだろう
ルーティンの電話は8時過ぎに掛かってきた。
「もう少しお部屋を片付けたいから、明日の午後か明後日の午前中には帰ります」と言うと、
パパの車で迎えに来ると言っている。
お部屋の中をチェックしたいんだろうなと思った。
お節料理の段取りとか、
祖父母の家に行く日のことなんかを話して、
その日の電話は終わった。
バーに戻るのが少しだけ面倒になってくる。
微かにワンピースから煙草の臭いがして、
咳が出てしまう。
カウンターは禁煙だけど、
テーブル席の一部は喫煙可能で、
空調の向きや人の動きで、
どうしても煙が流れてくるんだろう。
シャワーを浴びて、
一番臭いがついていそうな髪を洗って、
メイクも落としながら身体も洗って、
部屋着にしている少しゆったりしたワンピースに着替えた。
丁寧にドライヤーで髪を乾かしてから携帯を見ると、
紘子さんからLINEと着信があった。
電話をしてみたけど、
多分気づいてないようだったから、
LINEすることにした。
「ルーティン電話の為に家に戻ったの」と書くと、
5分ほどして、
「早く戻って来て」と返信がある。
「シャンプーして、部屋着になっちゃったから」と書くと、
「それでも良いから、直ぐに戻って?」とすぐに返信が来た。
私は仕方なく、
本当に部屋着の上にコートを羽織って、
シャネルの低いバレエシューズのような靴を履いて、
歩いて数分の処にあるバーに戻った。
きちんと乾かしたつもりだったけど、
サラサラとなびく髪の芯が冷えていくように感じて、
少しだけ身震いしてしまった。
でも、ロクシタンのお気に入りのシャンプーの匂いで、
少しだけ気持ちがユルユルしていた。
「もう少しお部屋を片付けたいから、明日の午後か明後日の午前中には帰ります」と言うと、
パパの車で迎えに来ると言っている。
お部屋の中をチェックしたいんだろうなと思った。
お節料理の段取りとか、
祖父母の家に行く日のことなんかを話して、
その日の電話は終わった。
バーに戻るのが少しだけ面倒になってくる。
微かにワンピースから煙草の臭いがして、
咳が出てしまう。
カウンターは禁煙だけど、
テーブル席の一部は喫煙可能で、
空調の向きや人の動きで、
どうしても煙が流れてくるんだろう。
シャワーを浴びて、
一番臭いがついていそうな髪を洗って、
メイクも落としながら身体も洗って、
部屋着にしている少しゆったりしたワンピースに着替えた。
丁寧にドライヤーで髪を乾かしてから携帯を見ると、
紘子さんからLINEと着信があった。
電話をしてみたけど、
多分気づいてないようだったから、
LINEすることにした。
「ルーティン電話の為に家に戻ったの」と書くと、
5分ほどして、
「早く戻って来て」と返信がある。
「シャンプーして、部屋着になっちゃったから」と書くと、
「それでも良いから、直ぐに戻って?」とすぐに返信が来た。
私は仕方なく、
本当に部屋着の上にコートを羽織って、
シャネルの低いバレエシューズのような靴を履いて、
歩いて数分の処にあるバーに戻った。
きちんと乾かしたつもりだったけど、
サラサラとなびく髪の芯が冷えていくように感じて、
少しだけ身震いしてしまった。
でも、ロクシタンのお気に入りのシャンプーの匂いで、
少しだけ気持ちがユルユルしていた。