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桜が咲く頃逢えたら
第6章 少しのジェラシー
「元妻のレイコは、
俺がやってた会社の所属タレントだったよ。
名前を言ったら瑞樹も知ってるかもしれないな」

私は少し困惑した顔をしてしまう。
「えっと…私の家、テレビなかったので、
あんまり有名な方のことも知らないから…」

「そうか。
それなら良いや。
じゃあ、芸名じゃなくて、
レイコで話を続けるね。
彼女は遅咲きでデビューしたんだよね。
元々、演歌歌手やりたいって言ってたし。
綺麗な顔してたから、
グラビアとかやって、
女優業は大根だったから、
ヒロイン虐める役とか、
殺される役とかしか来なかったな。
でも、一生懸命さが良くて、惹かれて、
結婚したんだ。
そしたら、もう、嫌な仕事、
しなくて良いかなって、ほぼ引退。
でも、やりたかったっていう歌手は未練があったみたいで、
CD2、3枚出したけど、話題にもならなかったよ。
子供が出来てさ。
俺も仕事、もっと頑張ろうと思ってたら、
2歳になる直前に、難病だってことがわかって、
子供専門の高度な医療をやってる病院に入院することになったんだよね。
そこで、血液型調べたら、
俺とレイコの間ではあり得ないヤツでさ。
問い詰めたら、CD作ってる時のプロデューサーと出来てたって。
あ、ジャンボの上司だったんだよ。
それで、もう、泥沼。
いつの間にか、株式とか、
彼女の持株の方が多くなってて、
面倒になって、社長辞任した。
その時、ジャンボは一緒に辞めて俺について来てくれて、
今の会社に2人、拾って貰ったわけ」


「あの…お子様は?」


「かろうじて生きてるよ。
たくさん管に繋がれて、
本当に可哀想でさ。
レイコは見舞いにも行かなくて、
俺が病院に行って、支払いもしてる。
あんな弱いコ、要らないって言ったんだよ。
信じられない。
親権は普通、子供が小さい時は母親になることが多いし、
今回の場合、俺と血縁関係もないけどさ、
親権は要らないってごねて、
調停でも呆れられてたよ。
結局、名義上の親権はあっちになったけど、
監護権は俺が貰う代わりに、
二度と子供と会わないでくれって言ったんだ」


私は涙が止まらなかった。
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