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桜が咲く頃逢えたら
第6章 少しのジェラシー
たくさん愛し合い過ぎて、
腰だけでなくて、身体中、痛くて筋肉痛のようになっていた。

ベッドからなんとか起き上がると、
たらりと白濁した液が太腿の内側を濡らしながら垂れていくので、
慌ててティッシュで拭った。


亮平さんはまだ眠っていたので、
私だけ服を羽織って浴室に向かった。

熱めのシャワーを浴びながら、
ナカも掻き出すように洗ってみた。

身体中、紅い花弁が散っている。


溜息をつきながら服を着て、
髪をタオルドライだけして、
洗濯機に服や下着、タオルを入れて回した。


キッチンでミルクティーを淹れてゆっくり飲んでいると、
紘子さんが部屋から出て来た。


「なんか、激しかったね?
朝までだもん」と笑う。


「紘子さん、あのね…。
ナカに出されちゃったの。
どうしよう?」

「ん?
ゴム、渡したのに使わなかったの?
体温は?」

「測ってるけど、なんか不順気味でよく分からなくて…」

「9時過ぎたら病院に行こうね。
アフターピル貰って、
あとは、ピル、処方して貰う?」


そんな話をしてたら、
亮平さんが私の部屋から出てきた。


「ちょっとシャワー借りても良い?」と言いながら、
フラフラと浴室に行ってしまい、
暫くしてリビングに戻ってきた。


「ちょっと、亮平さん!
なんで避妊しないの?
瑞樹さんに何かあったらどうするのよ?」と、
紘子さんが激烈に怒った顔で亮平さんに詰め寄った。


「何かって…。
コドモ出来たら産めば良い。
結婚したいし」と言うので、
紘子さんは亮平さんの頬を平手打ちした。


「無責任だよ。
大学はどうするの?
瑞樹さんのご両親、説得出来るの?
デキ婚とか、絶対、許して貰えないよ?」


「瑞樹は、結婚、
嫌なのかな?」と、
私の方を見て、静かな声で亮平さんが尋ねた。
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