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桜が咲く頃逢えたら
第7章 桜咲く中、突然の別離
亮平さんはすっかり抜け殻のようになってしまっていたので、
江川さんに電話をして、病院に来てもらうことにした。


亮平さんの小さなマンションに連れて帰るのも難しいので、
葬儀会社の方と相談して、
お通夜と葬儀が終わるまで安置していただけるような手配をお願いすることにした。

自宅に喪服があるかどうかも判らないし、
取りに行く時間も一緒に居てあげたいと思って、
亮平さんと私の喪服のレンタルをお願いした。


それと、紘子さんにはLINEで、
亮平さんのお子様が亡くなってしまって、
葬儀まで付き添いたいので留守にすることを伝えた。


ママにもその連絡はしておくと言って、
電話で、とても大切な人のお子様が急逝されたので、
葬儀まで付き添いたいから家に帰りませんと用件だけ一方的に伝えた。


何かしている方が気持ちも紛れるので、
江川さんと一緒に亮平さんの関係者に連絡をすることにした。

勿論、元奥様にも、江川さんは連絡していたようだった。



病院から一度、葬儀会社の中にある霊安室のような所にりんくんを預かって頂いて、
丸一日、お線香を絶やさないように付き添った。

そこの近くのホテルを取って、
亮平さんには少し仮眠を取って貰って、
私も交代で仮眠を取った。


その翌日、ひっそりとお通夜になったけど、
亮平さんのお母様や江川さん達がいらしたくらいで、
殆ど誰も来ない寂しいものだった。


亮平さんのお母様はご高齢で、
着物をお召しになっていて、
ずっと泣いていらしたので、
殆どお話も出来ないままだった。


りんくんの本当のお母様も、お父様も、
来ることはないまま、
お通夜は終わった。



控室のような処で、
亮平さんが改めてお母様を紹介してくださった。


「瑞樹さん。
再婚したいと思ってるけど、
まだ学生なんだ。
りんにも、ずっと付き添っていてくれて、
りんもすごく懐いていて…」と言いながら、
亮平さんは涙で言葉が続かない。


「まあ。
そうでしたの。
でも、こんな離婚歴があるような息子となんて、
結婚は難しいでしょう?
ご両親様だって、そうそうお許しくださらないんじゃないかしら?」と言われて、
私も言葉が詰まってしまった。


「あの…、私もまだ、何も出来ないので、
花嫁修行してから結婚していただきますね?」とだけ言ってみた。


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