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桜が咲く頃逢えたら
第7章 桜咲く中、突然の別離
「瑞樹さん?
ああ、やっと繋がった。
終わった?」

「うん。
紘子さん、ありがとう」

「あの後、何回も瑞樹さんのお母様から電話があったの。
『瑞樹さんが葬儀告別式って言ってたけど、
大切な人って、どんな方かご存知?』って。
私は知らないとだけ言ってたけど、
多分、お母様、ここに来るよ。
だから、一度戻ってきて?
口裏合わさないと、
実家に連れて行かれる勢いだったもの」

「今日一日だけ、亮平さんに付き添いたいの。
明日には一度帰るから。
レンタル喪服の返却とかもしたいし。
紘子さん、ごめんね。
ありがとう」と言うと、
小さく溜息をつきながら、
「判った。
明日ね?
待ってるから…」と言ってくれた。



「お風呂、沸いてるから、
入ってきて?
喪服の返却、しちゃいますから」と言いながら、
亮平さんの喪服を脱がせてお風呂場まで連れて行く。

自分の借りてたものも脱いで、
取り敢えず最初に着ていた服に着替えると、
段ボールに靴や喪服を入れていって封をして、
玄関に運んでおく。

宅配便の集荷を電話で頼んでいると、
亮平さんがお風呂から出て来てソファに座り込んだ。

髪がまだ濡れたままなので、
バスタオルとドライヤーを持ってきて、
丁寧に乾かしてあげると、
小さい声で「瑞樹、ありがとう」と言った。


冷蔵庫を見ると、
中には飲み物位しか入ってない。


「買い物してきて、何か、作りますか?」と言うと、
「ピザとか、デリバリーして貰おうか?
瑞樹も風呂、入っておいで?」と言われて、
久々な気持ちでバスタブに浸かってから身体と髪を洗って出てから、
洗濯機を回した。


宅配便が先に集荷に来て、
その後、ピザが届いた。

りんくんの為に、
キッズメニューをお願いしておいたので、
オレンジジュースとポテトにチキンナゲット、プリンを置くと、
それを見て亮平さんが泣いてしまう。


「あのね、お坊様が言ってたの。
49日までは、生きていた頃に居た処を確認したり、
大切な人とお別れする為にまだ、周りに居るんですって?
だから、一緒にご飯、食べれるかなって。
りんくん、きっと、
パパに泣かないでねって思ってるわ?」と言うと、
「そうだな?」と言って亮平さんは涙を拭った。



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