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調教物語~ある男の性癖~
第12章 緊縛教室
咲希と大槻がセックスしているのも知らず
武郎はスマホマップを頼りに
夜の繁華街を目的地に向かって歩いていた。
『OXビル…』
スマホナビはひたすら繁華街を離れ
寂れたビル群が建ち並ぶ地域を示していた。
ビルというからには
それなりの建物を想像していたが
どう見ても陳腐なアパートが
目的とするOXビルだとわかり、
武郎は『緊縛教室』なるものに参加せずに
そのまま引き返してしまおうかととも思った。
躊躇している武郎を
一人の女が武郎を追い越し
足早にOXビルなる建物へ入っていった。
『ここの住人だろうか?
治安が悪そうだが
女性が独り歩き出来るほどなのだから
見た目ほど治安は悪くないのかも知れないな…』
武郎は意を決して
先の女と同じように建物に足を踏み入れた。
「えっと…目的の部屋は5階か…」
入り口には集合ポストが設置されていて
5階というのが、
この建物の最上階ということを知った。
1階のフロアをぐるりと歩いてみたが
どうやらエレベーターは設置されていないようだ。
『5階まで階段を昇れと?』
やれやれと思いながら
なるべく足音を立てないように
武郎は静かに階段を昇り5階を目指した。