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調教物語~ある男の性癖~
第15章 レイプ

眠りが深くなればなるほど
人間の体は弛緩する。

膝を閉じて座っているつもりでも
どうしても脚が開いてしまう。

都心を離れていくほどに
乗客はまばらになってゆく。

いつしか車内はガラガラになり、
向かいの席に座る男が
咲希のスカートの中を覗こうと
寝たフリをして姿勢を崩し、
そのうちほとんど座席に寝そべるような体制で
咲希のスカートの中の
股間を見てはニヤニヤしていた。


小一時間も列車に揺られて
ようやく最終駅に到着した。
車掌さんに起こされるまでもなく
停車時の電車の揺れで咲希は目を覚ました。

早くふかふかのベッドで横になりたかった。

ふと、スマホの画面をチェックすると
『残業お疲れ様』と
大槻からのLINEが届いていた。

『マメな男だわ…』

武郎のような見放すでもない
普通の男との恋愛に
咲希の心は暖かくなった。

そんなふうにスマホの画面に
夢中になっているものだから
背後をつけてくる男の影に
まったくと言っていいほど気づいていなかった。

用心していれば
背後の靴音にすぐさま気がついたのだろうけど
咲希は大槻への返信を打つので夢中になり
何気なくマンションのオートロックを解除した。

咲希がマンションに入ってからも
オートロックの扉は直ぐには閉まらない。
閉まる寸前に男は忍び足でマンションの中に
易々と忍び込んだ。

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