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調教物語~ある男の性癖~
第22章 シェアルーム
懐中電灯の灯りが
倉庫内をウロウロと忙しなく回る。
やがて見回りの教諭が「あっ!」と声を上げた。
「またマットを片付けてない!
一度、体育教諭に強く言ってもらわないとな」
そう言いながらも
スーツが汚れるのがイヤなのか
自ら片付けようとはしない。
「ほんとにもう…!」
ブツブツ言いながら
倉庫のドアをバタンと閉じた。
武郎と裕美子はドアノブが回る音に反応して
素早く飛び箱の陰に身を隠していた。
見回りの教諭の足音が遠のいてゆくと、
どちらからともなく「クスクス…」と
笑いを堪えることが出来ずに
笑い声を漏らした。
「あははは、スリルがあったねえ」
「もう!あんなにハラハラしたのは久しぶりよ」
セックスの興奮が一気に冷めていった。
だが、それとは逆に
スリルは親睦を深めるという心理どおりに
二人はさらに愛情を深めたのだった。
「帰りましょうか?」
「ええ」
早く退散したいとばかりに
裕美子は下着を穿かずにバッグに押し込んだ。
ゆっくりと倉庫のドアを開けて
誰もいないのを確かめると
まるで盗人のように身を屈めて
裏のフェンスまで駆け抜けた。
帰京の新幹線の中でも
裕美子は興奮冷めやらぬという感じで
「ねえ、正式に大阪に赴任しても
たまにはアソコでもう一度ヤリましょうよ」と
武郎におねだりした。