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調教物語~ある男の性癖~
第28章 佐智子との逢瀬

深夜の公園でタバコを一本吸い終わるのと同時に
ポケットの中のスマホが震えた。

ポケットからスマホを取り出して
画面を見てみると
「番号非通知」と表示されていた。

悪戯電話か?

そのように怪訝に思いながらも
武郎は通話マークをタップした。

「もしもし、椎名です」

ー …… ー

電話の相手は何も言ってこない。

やれやれ、
無言電話の相手をするほど俺は暇じゃないんでね

終話マークをタップしようとした瞬間、

- もしもし… ー

聞き慣れた声が返ってきた。


この声は!…

「佐智子?佐智子かい?」

武郎は思わず大きな声で問いかけた。

ー 深夜にごめんなさい…
さっき、お仕事が終わったところなの ー

「いや、構わないさ
東京の店に行って君が辞めてしまったと聞いて
すっかり落ち込んでいたんだよ
大阪にいるとは聞いていたけど
まさかこんなに早く再会できるとは思っていなかったよ」

- 私もよ…
あなたに会えるなんて本当に奇跡だわ ー

「どうだい、お店ではなく
近々どこかでゆっくりと会えないか?」

ー そうね…夜はお仕事があるから無理だけど
昼なら時間があるけど… ー

「じゃあ、明日のお昼に会おう!」

あなた、お仕事中じゃないの?と
佐智子は気づかったけれど、
そんなものどうにでもなるさと
善は急げとばかりに
明日の昼に逢瀬を楽しむことにした。

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