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調教物語~ある男の性癖~
第31章 再生の時

「ほな、パンツも脱がさせてもらうで」

永山の指が腰ゴムを摘まむ。

やはり指が震えている。

『やっぱりそうだわ
この人、意外と純情なんだわ』

疑惑が確信に変わった。

悪い人ではないと思うと
抱かれる嫌悪感が薄れた。


バスルームに入ると
永山は丁寧にも手桶で掛け湯を始めた。

『うふ…昭和のオヤジそのものね…』
裕美子はなんだか楽しくなってきた。

「さ、あんたも掛け湯をして風呂に浸かりなさい」

丁寧にも手桶を裕美子に差し出す。

「せっかくですから
支社長のお体を流させていただきますわ」

「えっ?!」

さあさ、ここに座って下さいなと
裕美子は永山を俗に言われる「スケベ椅子」に座らせた。

「いいのかい?」

ゴクリと生唾を飲む音が聞こえた。

「だってここはラブホテルよ
銭湯じゃないんですもの
スキンシップをしましょうよ」

スポンジを手に取りソープで泡立てながら
裕美子は甘える口調でそう言った。

「いやぁ~…悪いねえ…」

恐縮する永山の背中をゴシゴシと洗い流す。

何だか自分がソープ嬢で
新規のお客様を迎える気分になった。

永山の背中がシャボンだらけになったのを機に
裕美子は、その背中に抱きついた。



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