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サトシのHなエッセイ
第2章 「Hな小説」について
落語で。
「寝床」というお話があります。

下手な横好きの大店の御主人が。
大家でもある長屋の住人や店の奉公人に。

無理やり浄瑠璃を聞かせるという。
有名な大ネタです。

実は、この御主人の浄瑠璃。
メチャメチャひどくて。

いわば、音痴。
具合の悪くなる人が続出するほどの。

だから、みんな断るのですが。
怒った御主人が。

普段はいい人なのですが。
浄瑠璃となると人が変わります。

長屋から出ていけ!
首にしろ!

だの、大変な剣幕で。
間に入った丁稚さんが。

みんなに伝えると。
手のひらを反すように。

逃げる口実を撤回します。
丁稚さんの言葉を御主人は。

最初は取り合いません。
怒りが収まらないから。

だけど、どうしても聞きたいと。
「旦那様は、出し惜しみなさるのですか!」

などと。
丁稚さんが話を作ると。

やっぱり、聞いてほしいから。
相好を崩します。

怒り顔が、苦笑に変わり。
声を震わせて言うのです。

「みんな・・・好きだねぇ・・・」

長い前振りでしたが。
これが私の小説のマクラ。

御容赦願います。m(_ _)m

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