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サトシのHなエッセイ
第31章 なぁ、ええやろ?③
※※※※※※※※※※※※※※※
雨が上がった。
街の外れの方から、歩道越しに虹の根元が薄っすらと見える。
「う~ん・・・・」
私は大きく伸びをして、ヤツの方に振り向いた。
「フフフ・・・」
憎らしい笑顔が、少し、嬉しい。
「耳くそ・・・又、たまったら、おいで・・・」
「ば、ばか・・・・」
ヤツの言葉に、私の顔は真っ赤になっていたことだろう。
何故なら、タップリ可愛がってもらったせいで、未だにジンジンしているからだ。
両方の耳の穴と。
別の・・・・。
私は思いきり、しかめ面をして別れを告げた。
「この、腐れジジイ!」
ヤツは笑顔のまま、いつまでも見送ってくれていた。
駅までの途中、歩道に植えられた樹木から鳥が一羽、飛び立った。
濡れた葉から水のしずくが降り注いだ。
見上げると、樹木の上から太陽の光が筋を作っている。
次の雨の日は、いつ頃になりそうだろうか。
私はふと、そう思った。
「なぁ、ええやろ?」(完)
雨が上がった。
街の外れの方から、歩道越しに虹の根元が薄っすらと見える。
「う~ん・・・・」
私は大きく伸びをして、ヤツの方に振り向いた。
「フフフ・・・」
憎らしい笑顔が、少し、嬉しい。
「耳くそ・・・又、たまったら、おいで・・・」
「ば、ばか・・・・」
ヤツの言葉に、私の顔は真っ赤になっていたことだろう。
何故なら、タップリ可愛がってもらったせいで、未だにジンジンしているからだ。
両方の耳の穴と。
別の・・・・。
私は思いきり、しかめ面をして別れを告げた。
「この、腐れジジイ!」
ヤツは笑顔のまま、いつまでも見送ってくれていた。
駅までの途中、歩道に植えられた樹木から鳥が一羽、飛び立った。
濡れた葉から水のしずくが降り注いだ。
見上げると、樹木の上から太陽の光が筋を作っている。
次の雨の日は、いつ頃になりそうだろうか。
私はふと、そう思った。
「なぁ、ええやろ?」(完)