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私んちは淫乱家族ー続編<夏の終わりに>
第10章 ★スワッピング騒動★

いよいよ土曜日です。
はぐれ雲ひとつない、抜けるような初秋の青空です。
朝から駅前のレンタカーを借りて、お父さんの運転で志賀高原へと向かいます。
お母さんは助手席で、ミニスカートから思いっきり太ももを露出して、トラックの運転手さんにウインクです。
運転手さんは目が眩んで、あやうく電信柱に激突するところです。
お姉ちゃんも後部座席の窓を全開にして、ホワイトミニのフレアスカートをチラチラめくってご挨拶です。
高原の山肌にはダケカンバやナナカマドがほのかに紅葉して、ドライブウエイを秋色に染め始めています。
林道を抜けて森沿いに走ると湿原が広がります。
車を降りて沼地を巡り、高原をトレッキングしているうちに時間は過ぎて、時計を見るとすでに正午過ぎです。
昼食のレストランでエビフライカレーを食べて、カフェラテを飲み終える頃には午後の1時を回っています。
ちょっと早めに旅館へと向かう。
途中の路上に野猿が飛び出し、周囲の木々に飛び移る。
アスファルトの道路から、いきなり急峻な山道へ入る。
藪の小道をどんどん走ると、かなりの山奥へと進んでいることを実感する。
案内板を見かけた先に、旅館の玄関口が見えた。
旅館の前の駐車場に宿泊客らしき車は無いので、私たちが一番乗りらしい。
案内されて部屋に入ると、山側の窓から渓谷が望める。
お父さんはバッグに潜ませておいた缶ビールを取り出して、運転の疲れを癒します。

