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Start Over Again
第2章 再会

「本当にすみません……。ではーー…えっ! あれっ!?」

もう一度、深々と頭を下げてからトラックに近づいた朔ちゃんが驚いた様子で足を止めた。
困惑しきった顔をしてトラックを三度見している朔ちゃんに健介くんはケラケラ笑う。

「お姉さんの荷物はとっくに運び終わったよ。トラックから降りたら、ガタイのいいお兄さんたちが『お待ちしておりました』って待ち構えててさ。いや~ビビったけど、手伝ってもらえて助かった。コンシェルジュさんって優秀すぎな。何人かうちにスカウトしたいわ~~」

健介くんがコンシェルジュの方を褒めちぎっている隣で、咲子は興味なさそうにスマホを触っている。
そこで『お褒めいただき、ありがとうございます』なんて絶対に言わない咲子はブレないなぁ。なんて思いつつ、
きっと由美子さんがひとこと言っておいてくれたんだろうな。あとでお礼を伝えなきゃ。と、ありがたく思いながら小さく手を合わせた。

「そうですか…。健介さんに迷惑がかかってなかったのなら安心しました。あとで、僕もお礼を伝えておきます」
と律儀な朔ちゃんに「おう!」と楽しそうな健介くん。

そんな和やかな空気のなか、
「ね~そろそろ部屋行かない?」と髪の毛先をくるくると指でいじりながら咲子が言う。
わかりやすく退屈だという顔をしている咲子にみんなでうなずいて、足早にエレベーターへ向かった。

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