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Start Over Again
第7章 ダブルデート
後日…咲子に電話で連絡してみると、
隣にいる彼氏に了承を得た上でダブルデートに来てくれることになった。
「え! いいの!?」と咲子彼の対応に驚く私をよそに、朔ちゃんは「よしっ!」と喜んでいて、
それが聞こえたのか咲子は「ま、あとで朔に何かしてもらうから」と本当に何でもなさそうに笑っていた。
咲子と彼に感謝してから電話を切り、橋本くんへ咲子と私の都合のいい日付を連絡すると【了解。須藤さんの都合も聞いて調整してまた連絡する】とのことで、何度かラインのやりとりをしたあと、約2週間後に決定。
日付は決定したものの、どこに行くか。と咲子の紹介も兼ねてズームで行き先を決めることになり、映画、カラオケ、ボーリング、遊園地…などの意見は出るものの、みんなしっくりこないようで話し合いは難航。
そんななか咲子が「バーベキューもいいよね。あ、思いきってグランピングとかは?」と口を開く。
須藤さんと私は、なにそれ? 顔をしていたが、橋本くんは「お~いいね!」と良い反応。
「バーベキューだと準備大変だけど、グランピングなら大体は用意してくれるし」と言う咲子に
「確かに。俺はないけど、友達が行ったことあるらしくて、めちゃくちゃ良かったって言ってた」と橋本くんがうなずく。
話についていけない須藤さんと私に気づいたのか橋本くんが「ちょっと調べるわ」と言って
「こことか、いいかも。今URL送るわ」と送られてきたサイトを開くと、欧米を感じさせる建物がいくつも目に映る。
「確か… "グラマラス” と ”キャンピング” を合わせた造語で、グランピングだったかな。贅沢に、かつ気軽にアウトドアを楽しめるところだね」とわかりやすく説明してくれる橋本くんに「なるほど~」と相づちを打つと
「キャンピングってことは、泊まりなのか?」と須藤さんが口を開いた。
「えっと…泊まりもできるし、日帰りでも利用できるみたいです」と橋本くんが答える。
仕事のできる男は情報収集が早いな。と思いながら引き続きサイトを見ていると「俺、ここがいいな。みんなが嫌じゃなければだけど」と須藤さんが言う。
こういうのに興味なさそうな須藤さんの発言に「俺も行ってみたいです」と橋本くん。
咲子も「うん、私も」とうなずき「ここにしましょうか」と私も同意してグランピング行きが決定した。