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Start Over Again
第9章 過去 と 告白
朔ちゃんの背中に手をまわすと、何も言わずに朔ちゃんも私を抱きしめてくれる。
大好きな相手と気持ちが通じ合って愛情たっぷりに抱き合って、こんなに満たされた気持ちになるのは久しぶりで。
嬉しい、けど…どこか気恥ずかしいような、何とも言いがたい気持ち。
「…けいちゃん?」
やわらかい声で私を呼ぶ朔ちゃん。
その声色はどこか不安げで。
どうしたのかと思ってそっと顔を上げると、私の顔を見て朔ちゃんは眉を下げた。
「どうしたの? 何で…泣いてるの?」
そう聞かれて反射的に指先を目元に持っていくと濡れていた。
私…何で…。
「ご…め…、泣くつもり…なくて…っ」
「いや、責めてるんじゃないよ。…どこか痛い?」
朔ちゃんの言葉に首を横に振る。
「痛くないなら…けいちゃんが嫌なこと、僕しちゃった?」
不安そうに聞いてくる朔ちゃんの顔を見て、胸がぎゅぅぅぅと締めつけられる。
ああ…朔ちゃん…。
「…ううん…違う。朔ちゃんは何もしてないよ。ただ、嬉しくて…泣いちゃった」
嬉しくて、朔ちゃんのことが愛おしくて。
「嬉しくて…? …僕とエッチしたことが?」
ストレートに聞いてくる朔ちゃんに、ふはっと笑ってしまう。
そんな私を見て、え…違うの? と戸惑った表情をする朔ちゃんが可愛い。
「…うん、そうだよ。朔ちゃんとエッチできて嬉しいの!!」
「え…やば…可愛すぎっ!!」
テンションが上がった朔ちゃんが顔中にキスをしてくる。
たぶんキスがてら涙を拭ってくれてるんだろうな? と思いながらされるがままになってると、不意に耳たぶを舐められてビクッとした。
「もー…けいちゃん可愛すぎてムリ…」
「え…なに…」
聞きかけたところでお腹あたりに硬いモノが当たってるのに気づく。
あ…。と思ったときには首を舐められていた。
「さ…くちゃん?」
「けいちゃん…好き。ここ、吸っていい?」
首と肩のあいだを舐めながら聞いてくる。
もちろん上目遣いで。
「だ…だめ…っ」
「僕の彼女って “しるし“ つけたいんだけど…だめ?」
自然と背中とお尻を撫でてくる朔ちゃん。
快感の余韻が抜け切ってないのかゾクゾクしてしまう。