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永眠を捨てた青少年
第2章 2
しずの力のないぼんやりとした目が、小霧を見る。
小霧は——体の中の血という血が、すべて頭に上って、全身が炎に包まれたかのように熱くなっていくのを自覚した。
「思ったより早かったな、小霧」
龍玄は小霧を見ることなく、しずの股間だけを見て、鞭でゆっくり軽く叩き続けている。
小霧は自分でも何を言ったか分からないような絶叫を上げ、猛然としずの方へ駆け寄った——
が、駆け寄ることはできなかった。
左右から、陰に潜んでいた男二人にすばやくつかまれ、強い力でうつ伏せに床にねじ伏せられた。
小霧が顔だけを動かし、二人を見る。知らない顔だ。髭を生やした男と、馬面の大柄な男だった。
龍玄が、ようやく小霧の方へと目を向けてきた。
「小霧……戦は頭に血が上った方が負けだと教えただろう……侍でもない下賤の者どもに、しかも二人もいるのに気配が見えんとは……嘆かわしい」
小霧は押さえつけられたままで、顔を上げて龍玄をにらむように見た。
「義父上……! しずを今すぐ離してください……代わりに私を斬り捨てても構わない!!」
しずの瞳が、何かを訴えるようにかすかに大きくなる。
小霧は——体の中の血という血が、すべて頭に上って、全身が炎に包まれたかのように熱くなっていくのを自覚した。
「思ったより早かったな、小霧」
龍玄は小霧を見ることなく、しずの股間だけを見て、鞭でゆっくり軽く叩き続けている。
小霧は自分でも何を言ったか分からないような絶叫を上げ、猛然としずの方へ駆け寄った——
が、駆け寄ることはできなかった。
左右から、陰に潜んでいた男二人にすばやくつかまれ、強い力でうつ伏せに床にねじ伏せられた。
小霧が顔だけを動かし、二人を見る。知らない顔だ。髭を生やした男と、馬面の大柄な男だった。
龍玄が、ようやく小霧の方へと目を向けてきた。
「小霧……戦は頭に血が上った方が負けだと教えただろう……侍でもない下賤の者どもに、しかも二人もいるのに気配が見えんとは……嘆かわしい」
小霧は押さえつけられたままで、顔を上げて龍玄をにらむように見た。
「義父上……! しずを今すぐ離してください……代わりに私を斬り捨てても構わない!!」
しずの瞳が、何かを訴えるようにかすかに大きくなる。