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永眠を捨てた青少年
第2章 2
数歩先に——
外への出口に——
龍玄がうずくまっている。
思ったより腱を深く切ってやったらしい。
小霧の体から痛みの感覚はすべて消えて、自分自身をも燃やし尽くしそうなほどの怒りが溶岩のようにわき出てきた。
——絶対に……!
——絶対に……!
——絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に……!
——この男を斬る!!
小霧は全神経を、数歩先の龍玄の背中に集中させた。
刀を振り上げ全速力で接近する。
両手で握れないが、左の前腕部を、刀を握る右の前腕部に乗せて力を込める。
龍玄の背中に刀を振り下ろした瞬間——
そこからは、ほんの、まばたきほどの間の出来事だった。
龍玄の体に隠れていた左手が現れ、その手は真上へ張られた縄を一本握っているのが、見えた。
外への出口に——
龍玄がうずくまっている。
思ったより腱を深く切ってやったらしい。
小霧の体から痛みの感覚はすべて消えて、自分自身をも燃やし尽くしそうなほどの怒りが溶岩のようにわき出てきた。
——絶対に……!
——絶対に……!
——絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に絶対に……!
——この男を斬る!!
小霧は全神経を、数歩先の龍玄の背中に集中させた。
刀を振り上げ全速力で接近する。
両手で握れないが、左の前腕部を、刀を握る右の前腕部に乗せて力を込める。
龍玄の背中に刀を振り下ろした瞬間——
そこからは、ほんの、まばたきほどの間の出来事だった。
龍玄の体に隠れていた左手が現れ、その手は真上へ張られた縄を一本握っているのが、見えた。