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永眠を捨てた青少年
第3章 3
小霧の右手には——発砲したばかりの拳銃があった。
玄関で小霧が叩き落とした、龍玄の拳銃だった。
龍玄が、流血している脇腹を片手で押さえながら小霧を見上げる。
「き……さま……! 隠し持ってたのか……!」
「だって、しずからできるだけ義父上を離さないと。万一しずに当たってしまったら困るので」
「剣で勝たないと意味がないと言ったくせに……!!」
小霧は自分自身の返り血を浴びた顔を少し上げ、眼球だけで龍玄を見下ろしながら、口を開いて狂気じみた笑みを浮かべた。
「バカですか? 手段なんてどうでもいいに決まってるじゃないですか」
龍玄は歯ぎしりしていたが、とっさに刀を逆手に持ち、しずの方へと向いた。
そしてそれを槍のように投げようと腕を上げた。
しずの顔が恐怖に染まる。
だが、その腕の手首から先は、一瞬で斬り落とされた。
刀をつかんだままの龍玄の右手首が床に落ちる。
小霧が左手だけで握っている刀は、すでに水平に振り終わっていた。
小霧は刀を床に放り投げると、右手の拳銃は持ったまま龍玄を蹴飛ばしてあお向けにさせ、その体の上に馬乗りになった。
玄関で小霧が叩き落とした、龍玄の拳銃だった。
龍玄が、流血している脇腹を片手で押さえながら小霧を見上げる。
「き……さま……! 隠し持ってたのか……!」
「だって、しずからできるだけ義父上を離さないと。万一しずに当たってしまったら困るので」
「剣で勝たないと意味がないと言ったくせに……!!」
小霧は自分自身の返り血を浴びた顔を少し上げ、眼球だけで龍玄を見下ろしながら、口を開いて狂気じみた笑みを浮かべた。
「バカですか? 手段なんてどうでもいいに決まってるじゃないですか」
龍玄は歯ぎしりしていたが、とっさに刀を逆手に持ち、しずの方へと向いた。
そしてそれを槍のように投げようと腕を上げた。
しずの顔が恐怖に染まる。
だが、その腕の手首から先は、一瞬で斬り落とされた。
刀をつかんだままの龍玄の右手首が床に落ちる。
小霧が左手だけで握っている刀は、すでに水平に振り終わっていた。
小霧は刀を床に放り投げると、右手の拳銃は持ったまま龍玄を蹴飛ばしてあお向けにさせ、その体の上に馬乗りになった。