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永眠を捨てた青少年
第3章 3
 ——ペリペリペリ……ッ
 しずは、はっと顔を上げて小霧を見る。意識が飛びそうな感覚——。
 ——ペリペリペリペリペリ……
 その音はしずの頭の中でどんどん大きくなっていく。
 しずは強い頭痛を感じた。

「しず……どう……しま……した……?」
 しずは両手で頭を押さえながら顔をしかめている。
「小霧さま……私のこの体……借り物だったんですね……! 体から……抜け出そうとしてる……!」
「なん……だって……?」

 小霧としずはしっかりと見つめ合った。
 そして強く互いを抱きしめた。
「小霧さま……わたし、怖い……!」
「落ち……つい……て……あれ……? しず……これはなんですかね……?」

 二人は——
 周りを見渡した。
 突き抜けるように、明るい。
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