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永眠を捨てた青少年
第1章 1

(2)

 それは公園などにあるような、子供がまたがって乗って遊ぶ、動物をかたどった遊具に似ている。
 コンクリートの床に据えつけられた支柱は、太く頑丈な鉄製の大きなバネになっているので、常に揺れる。

 凝った装飾のメリーゴーラウンドの馬を、会津の赤べこのように小さくデフォルメしたようなデザインで、頭の長さが体の三分の一ほど。足は飾り程度で支柱代わりの鉄バネより相当短く、当然それが床につくことはない。
 そして妙にリアルな長い毛の尻尾だけが垂れ下がっている。

 シズクの身体は、その馬の上にまたがった状態にされていた。
 またがってはいるものの、足は正座のように折り曲げられ、左右のふくらはぎは、馬の胴体の横に固定した足枷に拘束されている。
 そして両腕は頭上に上げて、両手首はまとめて手枷をはめられ、天井からの鎖に吊り上げられていた。

 シズクは全裸だった。
 その胴体には、白い肌を埋め尽くすくらいの細長い青痣が刻み込まれている。

 はたからは見えないが、シズクの膣内には馬の背中に固定されたディルドが奥まで突き刺さっていた。
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