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永眠を捨てた青少年
第1章 1
禍須賀は片手に持っていたグラスに口をつけた。中身の液体を飲み干し、そばの木製のサイドテーブルにグラスを置く。
「酒はな、取っておいたんだよ」
禍須賀はウイスキーのボトルを取り、グラスに注ぐ。
「お前が無事に帰ってきてくれるかどうか、その心配で頭がかきむしられてどうにかなるくらいなら酔い潰れようと思ったんだけどねえ、飲まずにいてよかった……シズク、お前を見ながら飲むのが一番美味い」
禍須賀はボトルをテーブルに置くと手ぶらで立ち上がり、シズクのそばまで近寄ってきた。
シズクはうつろな目で禍須賀を見る。
「いや、そうだな……やはりこの胸の中に残っている……分かるだろう? お前の行動が引き起こした心労の痕というかなあ、これを鎮めるには酒ではちょっと足りないんだな」
禍須賀は壁際へとゆっくり歩き、再びシズクのそばに戻ってきた。
突然、シズクの背中に激痛が走った。
ボールギャグのすき間から、くぐもった叫び声が勝手に飛び出していく。
禍須賀は振り下ろしたばかりの一本鞭を手にしていた。
「酒はな、取っておいたんだよ」
禍須賀はウイスキーのボトルを取り、グラスに注ぐ。
「お前が無事に帰ってきてくれるかどうか、その心配で頭がかきむしられてどうにかなるくらいなら酔い潰れようと思ったんだけどねえ、飲まずにいてよかった……シズク、お前を見ながら飲むのが一番美味い」
禍須賀はボトルをテーブルに置くと手ぶらで立ち上がり、シズクのそばまで近寄ってきた。
シズクはうつろな目で禍須賀を見る。
「いや、そうだな……やはりこの胸の中に残っている……分かるだろう? お前の行動が引き起こした心労の痕というかなあ、これを鎮めるには酒ではちょっと足りないんだな」
禍須賀は壁際へとゆっくり歩き、再びシズクのそばに戻ってきた。
突然、シズクの背中に激痛が走った。
ボールギャグのすき間から、くぐもった叫び声が勝手に飛び出していく。
禍須賀は振り下ろしたばかりの一本鞭を手にしていた。