この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
永眠を捨てた青少年
第1章 1

(3)

 シズクはゆっくり顔だけ動かして開いた扉の方を見た。
 顔を動かすだけでもつらい。
 シズクは目をこらしたが、部屋の中も扉の向こうも暗いために、開けたのが誰なのかはよく見えない。

 その人影は静かに、そしてすばやく近づいてきたかと思うと、広げたバスローブをシズクの全身に覆うようにかけて、ゆっくりとペットボトルの口を唇に当ててきた。
「……あわてず、少しずつ飲んでください」

 そのささやき声の主は——
 『サトウ』だった。
 ——どうして……?
 ——銃で頭を撃ち抜かれたのに……?
 ——この部屋は父以外、入れないのに……?
 ——こんな姿、見られたくない……!
 ——あ……だからバスローブで隠してくれたんだ……
 ——でもどうして? なぜ……?

 ぼんやりしたシズクの頭の中で、一気にいろんなことが駆け巡る。
 シズクの頬の上を何かが這ったことに気づいた。
 勝手に涙が流れてきたらしい。
/193ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ