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永眠を捨てた青少年
第1章 1
サトウは左を見た。とっさに目を見開き、シズクをかばうように抱きしめて左方向に背中を向けた。
銃声。
「ぐ……っ……!」
サトウがくぐもった声を上げた。
「撃つな! お嬢様に当たる!」
右側から来る一人が叫んだ。
シズクはサトウの肩を見た。やや斜め後ろ、Tシャツの袖のつけ根に穴が空き、血が流れてきている。
サトウはシズクを見て小声で言った。
「大丈夫ですよ、言ったでしょう、死ねないって」
そして彼は刀をシズクの首筋に当てて、周囲に叫んだ。
「みんな動かないでください! 少しでも動いたらこの人の命はないですよ!?」
シズクは、自らの首筋に刃物が当てられているにもかかわらず、恐怖をまったく感じなかった。しかしさすがにほほ笑むことはやめておいた。
サトウがよく通る声をまた大きく響かせる。
「申し訳ありませんね、小説などでどれだけ使い古されたか分からないくらい月並みなセリフで! けど実際この人が殺されたら、あなた方みんなも責任取るためにこの屋敷の主に殺されかねないでしょう!?」
銃声。
「ぐ……っ……!」
サトウがくぐもった声を上げた。
「撃つな! お嬢様に当たる!」
右側から来る一人が叫んだ。
シズクはサトウの肩を見た。やや斜め後ろ、Tシャツの袖のつけ根に穴が空き、血が流れてきている。
サトウはシズクを見て小声で言った。
「大丈夫ですよ、言ったでしょう、死ねないって」
そして彼は刀をシズクの首筋に当てて、周囲に叫んだ。
「みんな動かないでください! 少しでも動いたらこの人の命はないですよ!?」
シズクは、自らの首筋に刃物が当てられているにもかかわらず、恐怖をまったく感じなかった。しかしさすがにほほ笑むことはやめておいた。
サトウがよく通る声をまた大きく響かせる。
「申し訳ありませんね、小説などでどれだけ使い古されたか分からないくらい月並みなセリフで! けど実際この人が殺されたら、あなた方みんなも責任取るためにこの屋敷の主に殺されかねないでしょう!?」