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永眠を捨てた青少年
第1章 1
シズクは胡珀にすすめられるまま、シフォンケーキを口にした。
やさしい柔らかさと、甘さ。
自然に笑みがこぼれる。
シズクは胡珀としばらくとりとめもない会話をしていると、窓の外、広い庭に雀之丞の姿が見えた。
「雀之丞さん、いっつも庭でウゥロウロしてるってぇ、思っておいででしょう?」
ベッドに横になっている時間が長かったのであまり考えなかったが、そういえば起き上がっている時は、この二階の窓から見える庭によく雀之丞の姿を見たような気がする。
胡珀が声を落としてのんびりと言った。
「あんな難しい怖ぁい顔してますけどぉ、興味持ってあげるとすっごく喜ぶと思いますよぉ? こもりっぱなしも退屈でしょぉ? お体にもいいから少しお庭をブゥラブラしてはいかが?」
確かに胡珀の言う通り、少しは散歩もいいかもしれないとシズクは思った。
「けど……この寝間着で外に出るのはちょっと……」
すると、胡珀はにっこりとほほ笑みながら、彼女が着ているワンピースの袖を指でつまんでみせた。
「同じのでいいかしらぁ?」
やさしい柔らかさと、甘さ。
自然に笑みがこぼれる。
シズクは胡珀としばらくとりとめもない会話をしていると、窓の外、広い庭に雀之丞の姿が見えた。
「雀之丞さん、いっつも庭でウゥロウロしてるってぇ、思っておいででしょう?」
ベッドに横になっている時間が長かったのであまり考えなかったが、そういえば起き上がっている時は、この二階の窓から見える庭によく雀之丞の姿を見たような気がする。
胡珀が声を落としてのんびりと言った。
「あんな難しい怖ぁい顔してますけどぉ、興味持ってあげるとすっごく喜ぶと思いますよぉ? こもりっぱなしも退屈でしょぉ? お体にもいいから少しお庭をブゥラブラしてはいかが?」
確かに胡珀の言う通り、少しは散歩もいいかもしれないとシズクは思った。
「けど……この寝間着で外に出るのはちょっと……」
すると、胡珀はにっこりとほほ笑みながら、彼女が着ているワンピースの袖を指でつまんでみせた。
「同じのでいいかしらぁ?」