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永眠を捨てた青少年
第1章 1
そして雀之丞は言った。
「お元気になられたようで良かったです」
シズクは自然と笑顔になり、雀之丞に頭を下げた。
※ ※ ※
夜八時を回った。
シズクは食事をすませ、今日はひとりで風呂場を借りて入浴から戻ったところだった。
傷にはまだしみるが、それも慣れているのでどうということはなかった。
まだ眠気はやってこない。体がそれだけ快復したのだろう。
寝間着用の薄手の白いワンピース姿でテーブル横の椅子に座って考えごとをしていると、扉をノックする音が聞こえた。
胡珀が紅茶とお菓子でも持ってやってきたのかもしれない。
「はい」
返事をすると、扉が開いた。
シズクは目を見開いた。
そこには銀製のトレイを持って立っているサトウの姿があった。赤みがかった濃茶の着流しに身を包んでいる。
サトウはトレイをテーブルに置き、シズクの向かいに座った。
トレイの上にあるロイヤルコペンハーゲンの皿の上には、二十本ほどのみたらし団子が乗っていた。
「お元気になられたようで良かったです」
シズクは自然と笑顔になり、雀之丞に頭を下げた。
※ ※ ※
夜八時を回った。
シズクは食事をすませ、今日はひとりで風呂場を借りて入浴から戻ったところだった。
傷にはまだしみるが、それも慣れているのでどうということはなかった。
まだ眠気はやってこない。体がそれだけ快復したのだろう。
寝間着用の薄手の白いワンピース姿でテーブル横の椅子に座って考えごとをしていると、扉をノックする音が聞こえた。
胡珀が紅茶とお菓子でも持ってやってきたのかもしれない。
「はい」
返事をすると、扉が開いた。
シズクは目を見開いた。
そこには銀製のトレイを持って立っているサトウの姿があった。赤みがかった濃茶の着流しに身を包んでいる。
サトウはトレイをテーブルに置き、シズクの向かいに座った。
トレイの上にあるロイヤルコペンハーゲンの皿の上には、二十本ほどのみたらし団子が乗っていた。