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永眠を捨てた青少年
第1章 1
「……それより相当に気になった言葉が聞こえたんだけどよ、正義の味方クン。オマエ、『人の家』って言ったか?」
「言いましたね」
スキンヘッドの男は笑いをこらえ切れないといった感じで声をもらした。
「ここはただの山すそじゃねーか、建物もねーし柵もねえ」
「この山全部が僕の家なので。その崖が境界線です」
これにはスキンヘッドのみならず残りの二人の男も大笑いした。
金髪男が笑いを止められず高い声で言う。
「いやいやいやボーヤ、山の主? 山の神とか? オマエ中二病的な何か? いつまでもこじらせてると立派な大人になれまちぇんよー? ボク、いくつなのかなあ? 中二ってもう過ぎてんじゃねーの? 高校生? 十六七くらい?」
「足りませんね、二百と十七歳です」
浴衣の男の言葉にしばらく沈黙が流れたあと、三人の男たちは爆笑した。
「やべー、ホンモノだわ」
金髪男の声がさらに高くなる。
スキンヘッドの男が若い男性に向かい合うように立った。
「……いい加減ムカついてきた。ガキだから大目に見てやろうかと思ったが、半殺しで止めておいてやるからおとなしくしてろ」
浴衣の男は動じることなく、表情は優しげなまま変わらない。
「言いましたね」
スキンヘッドの男は笑いをこらえ切れないといった感じで声をもらした。
「ここはただの山すそじゃねーか、建物もねーし柵もねえ」
「この山全部が僕の家なので。その崖が境界線です」
これにはスキンヘッドのみならず残りの二人の男も大笑いした。
金髪男が笑いを止められず高い声で言う。
「いやいやいやボーヤ、山の主? 山の神とか? オマエ中二病的な何か? いつまでもこじらせてると立派な大人になれまちぇんよー? ボク、いくつなのかなあ? 中二ってもう過ぎてんじゃねーの? 高校生? 十六七くらい?」
「足りませんね、二百と十七歳です」
浴衣の男の言葉にしばらく沈黙が流れたあと、三人の男たちは爆笑した。
「やべー、ホンモノだわ」
金髪男の声がさらに高くなる。
スキンヘッドの男が若い男性に向かい合うように立った。
「……いい加減ムカついてきた。ガキだから大目に見てやろうかと思ったが、半殺しで止めておいてやるからおとなしくしてろ」
浴衣の男は動じることなく、表情は優しげなまま変わらない。