この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
永眠を捨てた青少年
第2章 2
 小霧ははっとしてしずの顔から目をそらせた。
「い、や……そういうわけでは……」
 すると、しずは自分の両手で彼女自身の頬を横に引っ張って伸ばした。
 小霧はまたしずの顔を見た。
「えっと……しず、何を……?」
「ふぇんな、かお、したほうあ、もっほ見てくらさるかと」
 小霧は思わず吹き出した。

 しずはいつも控えめで、すぐ恥ずかしがってだまってしまうくせに、ときどき突然こういうことをする。
 案の定、しずは自分の頬から手を離すと、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

「あ、そうだ!」小霧は、あわてるような手つきで懐をまさぐった。
 そして艶のある絹に包まれたものを取り出した。それをしずに差し出し、開いて中身を見せる。
 小ぶりだが鮮やかで美しい桃色の、梅の花をかたどった髪飾りが乗っている。

 しずは目を輝かせてそれを見た。
「わあ! すごくかわいいですねこれ……! お屋敷の誰かのお買い物ですか?」
「違いますよ……これ、しずが欲しいって言ってたでしょう?」
 しずはしばらく不思議そうに首をかしげていたが、やがてその顔に驚きととまどいの色が浮かんだ。
/193ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ