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健康診断1泊2日コース~検体はこちらで採取いたします~
第2章 1日目
「(これ、手首と足首縛られてる・・・。)」

まるで自分の首に何か絡んでいるような感覚。
もちろん首には何も絡んでいないのだが、「動脈が物理的に圧迫され、自分では動けない感覚」は「自分の意志ではどうすることもできず、自分の命まで誰かに握られている感覚」と似通い、京華の被虐性の扉を開けようとしていた。

「(動けない。逃げられない。もうされるがままになるしかない。)」

そんなことを自覚し始めていた。
ついさっきまで自由だった私の体。
ついさっきまで奔放だった私の精神。
それらはもう一柳の手の中に収まってしまった。
そして仕事に翻弄され確立してきた京華の自我も、ほろほろと崩れ始めるだろう。
だからだろうか。動悸がするし、下腹部に今まで感じたことのない違和感を感じる。

「身長153cm、体重48kg・・・」一柳の声が聞こえる。それを香川が記録している。
カチャカチャと音がする。
液体の揺れる音もする。
動くのを諦めた私は周囲の音に敏感になっていた。
どうやら次の検査の準備をしているようだ。
遠くで「ジーーー」という音も聞こえるが、これは何の音かわからなかった。

「藤原さん」とんとんと肩をたたかれた。
「準備ができたので、採血しますね。ちょっとチクッとしますよ。」
こちらの思いはお構いなしに検査が始まった。

「(いたっ。)」

何本か採血されたあと、点滴が繋がった。ぽとぽと勢いよく流れている。

「念のための点滴です。何かあったときにすぐに対応したいですからね。変な薬は何も入っていませんので安心してください。もう1か所チクッとします。これは点滴ではなく、血圧を連続で見るためです。さっきよりちょっと痛いので、麻酔をしますね。」

左手だけ拘束具を外され、手首のあたりに針が刺さる。
どーんと重い感じがして「これ痛みますか?」と聞かれたがよくわからなかった。
直後、ズキッと痛みを感じたが、「はい、これでいいですよ。」と言われ、どうやらその血圧の作業は終わったようだった。
何やら左手首を反らせた状態で固定する器具が装着され、その器具にまた拘束具が繋がれた。
ガウン姿に点滴の繋がった自分の姿は「患者さん」という表現が一番しっくりきた。

「痛かったですか?」

「2回目のはちょっと痛かったけど大丈夫です。」
一柳が香川に目配せした。
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