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レスさんとシンママちゃん【完結】
第10章 レスさんのカラダ



いつものように事務室に入ると、アキさんはまずエプロンをロッカーに吊るして、冷蔵庫の前に立つ



ゴクゴク缶コーヒーを豪快に飲む様子を横から見てると、本当にスリムな胸がわかる



数時間前に見たハルナちゃんの身体つきとかなり違う






ボクは以前付き合ってた人はふくよかな人だったし、



今の遠距離な彼女は痩せ型の人だったので、



どちらが良いとか特に無かった



確かにレンタルで選ぶのはふくよかなタイプのほうが多いのだけれど、



それは見た目だけの好みであって、実際のタイプとは少し違う





ふくよかな人の触り心地はもちろんいいのだけれど、



細身の人、胸の小さい人と肌を触れ合う瞬間はなんとも言えない儚さを感じる



触ると壊れてしまうような印象に近い




優しく扱わなければ、指の隙間から消えてしまいそうな雪のような存在




それはプライベートも仕事もいっぱいいっぱいなアキさんの状況とイメージがかぶってしまう




アキさんは見られていることに気がついてボクに近づいてきた




「なぁに? ジロジロ見て」




「触りたいのを我慢してる」




「触りたいの?」




「我慢してるから挑発しないで」




「勝手に見といて何なのーー!?」


アキさんはボクの身体にわざと密着してくる



「とうしたの?なんか今日へんよ?

 いつものジロウ君と違うわね」





「そうかな?どんな感じ?」




「なんだか飢えたケモノみたいよ?

 やさしいジロウ君は狼に食べられたの?」





「……そうかも」



と言ってアキさんの二の腕を触ると、ペシッとはたかれました




「優しくないジロウ君はヤだなぁ〜!」




「今日は襲っちゃうかも! どうする?」




「わたしの知ってるジロウ君なら襲って来ないわ

 わたしが嫌がったり、困ったりすることをするハズ無いもの」




「えらく信用されてますねぇ?」




「そうよ、信用してるの」



アキさんはボクの肩に頭を傾けてきました




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