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レスさんとシンママちゃん【完結】
第10章 レスさんのカラダ
締め業務を続けるアキさんの姿を見つめる
スレンダーな細い身体
かと言って痩せているほどでもない
あの身体を触ったことがある
胸も
足も
お尻も
全身を抱き締めた事もあるし、
肌と肌を密着させたこともある
でもセックスどころか、その唇を奪ったことも無い
彼氏さんが居てるアキさんに、そこまで踏み込んでしまったら、余計に苦しめてしまうんじゃないだろうかとボクには勇気が出なかった
軽いスキンシップから始まったボクたちの戯れは、もはやそのような段階を超えていた
友達以上
恋人未満
アキさんは今の関係のほうがツラいのだろうか
それとももっと進展してしまったほうが苦しめてしまうんじゃないだろうか
ボクはどこまでアキさんを求めたらいいのか、わからなくなっていた
「終わったァァーーー!!!」
と両手を広げるアキさんは可愛いかった
「お疲れさま!」
「頑張ったから、褒めて?」
と甘えてきたアキさんも可愛いらしかった
ボクはレジに近づくと、アキさんの頭を優しく撫でてあげた
アキさんは身体を寄せてきてくれて、密着してくる
ボクもアキさんの腰に手をまわす
これがカノジョだったら、そのままキスしてる
でもボクたちは身体を寄せ合い、腕を絡ませるだけだ
「どうしたの、ジロウ君?
店内でそんなに甘えてきて?
向こうに行くまで待てないの?」
向こうとは海の端にある断崖絶壁のパーキングだ
「アキさん……、ここでシようか……」
とボクがアキさんの身体をまさぐろうとすると、ペシッと叩いた
「夜間金庫には時間が記載されるのよ?
あんまり遅くなったら本社から目をつけられるわよ?」
「……そんな入金時間なんて、誰も見てないよ」
「ダァーーメ!!」
アキさんは笑って入金バックを手に取った
実際のことを言うと、入金時間はチェックされてる
ボクも担当エリアのチェックをしてるけど、本社もやっている
お金の事なので、言い訳が出来ない
アキさんは正しい
ボクがうつつを抜かしているだけだった