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レスさんとシンママちゃん【完結】
第10章 レスさんのカラダ

ボクらは一度店を施錠して、ボクのクルマに乗り込む
国道を少し走ってから、駅前の方へ曲がる
駅前といっても商店街があるわけでもない
田舎の駅なんて、まわりに駐車場と駐輪場があるくらい
単独のお店がぽつりぽつりと有るけれど、アーケードなんてものは無い
しかもそのお店も散髪屋だったり化粧品屋だったりなので、夜は閉まってる
ボクが車を停めると助手席のアキさんが降りて、銀行の裏手側にある夜間金庫投入口のほうへまわる
ボクは車の中で待っていた
すぐに終わってアキさんが戻ってきた
「終わったよ!」
「アキさん、今日もご苦労さまでした」
「一緒に此処に来るのも当分ないわね」
「10日間だけじゃないですか」
「10日は……長いわよ……?」
なんかアキさんが小さく見えます
「最初にこっちのエリアに着任になったときは来ても1ヶ月に1回か2回ぐらいてしたけどね
どうしても売上規模の大きい店に回ることが多いから…」
「そうよね、前の担当もそうだったわ」
「今じゃ2日に1回?3日に1回ぐらいで会ってますよね」
「今はこれが当たり前になっちゃったから……
アイツの副業が落ち着いたら、また前みたいなペースに戻るの? なんだか残念ね
アイツをクビにして、ジロウ君が店長に収まってくれたらいいのに……
あ、じゃあジロウ君が降格になっちゃうわね?
せっかくの出世街道が崩れちゃう!」
「出世なんてありませんよ~!
来週もコキ使われるだけだし、
ボクがこのポジションになったのも実力とかじゃなくて偶然ポストが空いたから押し付けられたようなものだし……」
「もう今の担当になってどれぐらいになる?
1年は過ぎたよね? 2年も経つ?」
「もう少しで2年かな?
また転勤を言われるかもね……」
「え!? そんな話し出てるの??」
「こんなのは突然でるもんなんですよ」
「そっかぁ……」
またアキさんはうつむいてしまいました

