この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
レスさんとシンママちゃん【完結】
第2章 逆セクハラ対セクハラ合戦

カバンを手にとって帰り支度
「アキさん、今日はどうする? ふたりだけだし今日は帰ろうか?」
アキさんはウーーン、と言って
「……時間あるなら……ちょっと付き合ってよ!
こないだの海岸線沿いの場所に行かない?」
少し前にふたりでイライラをぶつけた、あの海岸線の岬のことだ
事務所に置いてあったお菓子の袋をいくつか持って、ぼくのクルマで行くことになった
30分くらいで、その県境の海岸の崖の上のパーキングについた
ドライブ中、休みの日に何してるとかの話しをしていたので、クルマを停めるとアキさんはすぐにぼくの腕を掴んできた
「ほっそ! もうちょっと筋肉が欲しいわね」
「彼氏さんは筋肉質なの?」
「ううん、ただのデブ! ぶよぶよ!」
そこからまた彼氏さんの話題になった
実は彼氏さんは軽いウツ病らしくて、また仕事を辞めてきてしまったらしい
最近それで大喧嘩してるそうだ
「病気なんたから、仕方ないんじゃない?
ムリさせないほうがいいよ」
「私もそう思ってるんだけど……
働いてないクセに文句ばっかり言ってくるからムカついてさぁ〜
わかってるんだけど、なんか本人が甘えてるみたいに思える瞬間があるのよ」
「でも、それって甘えたり、だらけてるわけじゃないらしいよ
本人も気が滅入ってるんだよ」
「わたしも本読んだりして、多少理解してあげてるつもりなんだけどさぁ〜
本人は病気でしんどいのかもしれないけど、それなら私がしんどいときは彼が癒やしてくれるの?
してくれないもの」
恋の悩みというか、オトナの本気の悩みですな
アキさんの愚痴は止まらない
「うちとこ付き合って長いんだけど、彼氏はこんな感じだし…
いつか結婚するのかな、とか考えるんだけど…
とてもじゃないけど今の状態ではムリだわ」
なかなか内容が重たくなっていきます…

